くるしいのかな ページ12
「…いつも思うんだけどさぁ。」
お昼休み。屋上で親友のもちがイチゴミルクのパックをぺたんこにしてこっちを見る。
「うん？」
「Aの好きな人って全く知らない人なんだよね？」
もちはなんともダルそうに聞いてきた。
「そうだけど…？」
「しかも一般民なんだよね？」
もちは溶けていきそうな顔でまたまた聞いてきた。
「う、うん。そうですね…。」
「そうですねじゃなぁぁぁい！」
いきなり雄叫びあげるもち。一体どうしたの。えらく情緒不安定じゃん。
「しんどくないの？リプも送らないんでしょ？！」
痛いところをつかれてドキッとする。もちは怒ったようなよく分からない雰囲気で返答に困る。
「しんどく…ないよ！これが普通だし！全然幸せ！浦田くんかっこいいし！」
「ふーん？」
怪しい…だなんてじーっと目を見てくるもち。変なところで勘が鋭いのやめて欲しい。
「それに。なんか浦田くん？って人も胡散臭い。そんな日垢を人にむかってツイートしてる人おる？日垢仲間誘ってる訳でもないしさ。」
んんん！浦田くんの悪口は良くないよ！仮にも恋している乙女に向かって！
「中身は気持ち悪いおじさんでイケメンの写真で若い女の子釣ってたりして。」
もちが浦田くんのことイケメンって言った！やっぱ分かるよね！イケメンだもんね！
「ホントそんなことないよ！大丈夫だし！私は浦田くん見てるだけで幸せなんです！」
それでもやっぱり怪しんでるような顔のもち。
「うーん。そこまで言うなら信じるけど。私はただAのことが心配なの。釣られたりしないかって！ほら、浦田くんのこと好きになる前はさ、2次元にしか興味無いやばい引きこもりみたいなやつだったから！世間知らずでしょ、A。」
「大丈夫だって！浦田くんが悪い人のわけないでしょ。」
「今も見られてたりして…！」
「それはストーカーでしょ。」
「いや！そんなことも有り得るかもよー！」
「どっちかと言うともちの方が脳内お花畑なんじゃ…。」
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作者名：どんにゃす | 作成日時：2019年7月11日 19時
