遠井さんと朝 ページ1
5月の長期休暇が終わり、何日かぶりに学校へ登校する。
あぁ、また始まるのか…。平穏な学校生活が_
教室のドアを横に滑らす。
「おはよ_」
「おはよう!!遠井さぁぁぁん!!」
「お前、空気読めや。」
私は目の前にスライディングしてきた男子にそう一喝した。
「いやぁー、久しぶりだね。遠井さん。こんなに会ってなかったんだから
遠井さんの胸もちょっとは成長して…ない!やっぱり遠井さんは一生Aカップ_」
「1回黙ろうか。」
はぁ。やっぱりこいつがいる限り、私に平穏な日々なんて来ないのかな。
こいつ_ジェルは私の隣の席の男子。登校初日に馬鹿すぎる聞き間違いをして
私のことを「遠井さん」と呼んでいるちょっと頭おかしい系男子なのだ。
ジェルのせいで私はクラスメイトからも遠井って名前だと思われてるし、
私達が付き合ってるとも勘違いされてる。
ていうか…
「私Aカップじゃないし!!Bカップだもん!!」
「嘘つくなよ!そんな無いの分かってるんだよ!」
「嘘じゃないもん!」
「そんなに言うなら証拠見せてみろよ!」
ジェルの挑発にのって言い返そうとした時。
「おーい、白熱してるとこなんだがHR始まるぞー。」
えっ−。
周りを見るともうほとんどの生徒が座ってこっちを見ていた。
てことは皆私の胸のサイズについての討論を見ていたってこと?!
⋯私の平穏な生活はまだ始まりそうにありません…。
ラッキー人物
遠井さん
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作者名:どんにゃす | 作成日時:2019年5月19日 18時