ハウスの猫の子Ｎｏ．2 (ページ23)

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66.生きるための薬ページ23

アンナside

私、エマ、レイ、ハヤトの4人で農園に忍び込んだ

ーーー

『私は行かないのです』

「「えっ！？」」

ﾄﾞﾝ
「Aいいのか？」

『うん、私はここに残ってみんなを守るのです

私ならなにが来ても大丈夫なのです』

ドヤァとした顔をしてグッと親指をたてた

『もし危ないと感じたら、薬が手に入らなくても

帰ってきて欲しいのです』

真剣な眼差しで私たちを見た
クリスを諦める。という事？と聞くと

『ううん、クリスは助けるのです』

ｼﾞﾘｱﾝ
「でも薬がないと...」

『大丈夫、コレが薬になるのです』

自分の右目をトントンとした
たしか、ムジカ達が言っていた

猫耳族の爪や目は薬になる。と

ーーー

ｱﾝﾅ
「Aの為にも絶対」

ｴﾏ
「うん」

待っててね

ーーー

ＮＯside

猫の身体は日に日に弱っていた

『ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ』

見回りに行ってくる。
そう抜け出し痛みと苦痛に耐え続けた

フーッフーッと胸を抑え牙をむき出しにしている
先ほどまでの紫だった瞳も赤く染まった

猫は猟庭を破壊した日から
いや、脱獄をした日から耐えていた

食べなければいけない。

もう血だけでは身体がもたない。

でも...

エマを。

レイを。

みんなを。

食用児達を。

もう誰も。犠牲にしたくない。

『ｹﾞﾎｯ....ｹﾞﾎｯ...』

もう誰も絶望なんてさせない