ハウスの猫の子Ｎｏ．2 (ページ20)

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63.癒しと滅びページ20

エマside

Aを探すため、レイと手分けして辺りを見てみる
先頭にいて障害物がないようにしてくれてたはず

ｴﾏ
「あっ...」

歌が聞こえた
とても綺麗だけど不思議な感覚になる歌が

ｴﾏ
「A」

木の上でボッーと歌っていたAに呼びかける
ピクッと耳を動かし地面に着地した

『エマ、どうしたのですか？』

ｴﾏ
「ご飯食べないの？冷めちゃうよ」

『お腹すいてないのです、だからいらないのです』

ふぁーとあくびをしてニコッと笑った
そして木の根元に腰を下ろしまた歌い始める

ｴﾏ
「その歌綺麗だね」

隣に座ると少し驚いたようにした
少し考えたあと口を開いた

『この歌はね、昔猫耳族が作ったらしいのですよ』

ｴﾏ
「そうなんだぁ、A上手だね」

『ありがとうなのです

この歌には2つの名前があるのです』

ｴﾏ
「わぁ！そうなんだ！どんなの？」

『1つ目は癒しの歌。

昔、猫耳族同士で争いが起きたのです

その時に、1人の少女がこの歌を歌って

争いを止めたらしいのです

人の心を癒し、疲れを取るんだとか』

本当かは分からないのです。とｸｽｸｽ笑った
癒しの歌か、いい歌だなぁ

『もう1個が、滅びの歌』

ｴﾏ
「えっ！？」

『猫耳族が絶滅をした時

一番最後にころされた少女が歌っていた歌

実はこの2つの意味ってその人の感情によるのです』

頭に？を浮かべていると説明をしてくれた

歌っている人が、助けたい。と強く願えば癒しの歌
それとは逆に、憎しみを強く込めると滅びの歌

猫耳族にしか力が発揮されないらしい、と

『私が歌ってたのは癒しの歌なのです

エマ達を憎んだりしないから安心するのです！』