61.赤色 ページ18
エマside
ピィィィィ!!
甲高い笛の音がした
突然のことに驚きあたりを見回す
「チッ、家畜ど...ッ!?ガハッ!!」
男の脇腹からぽたぽたと血が垂れる
体を貫通しているのは、鬼のような爪。
Aの爪だった
膝から崩れ落ちる男
ピィィィィ!!
もう一度Aが笛を吹いたあと
ドミニクを抱えて叫んだ
『走って!!』
その言葉と共に野生の鬼が現れた
男は喰われ私たちはみんなの元に戻った
エマ
「ッ...A...?」
ドミニクを床に寝かせたAに話しかける
返り血で服や顔が赤くなっていた
いや、それだけではない。
綺麗な紫色の瞳は真っ赤に染まっていた
振り向いた瞬間、その場にいる全員が恐怖を覚えた
冷たく刺さるような目つきで私たちを見た
爪は戻っていたが手には血が着いていた
そのままアリシアに近づいて目線を合わせる
『もう、二度としないで』
アリシア
「ごめッ...ごめんなさいッ」
『あわぁ怖がらせちゃったのです...大丈夫なのです
私こそすぐ助けに行かれなくてごめんなのです』
そう優しい声色でいい、スクッと立ち上がり
どこかに行こうとする
『血、拭いてくるのです。汚いから』
それだけ告げ行ってしまった
--------キリトリ線--------
暗い話多いねっ!続くよ!
ごめんねッ!
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作者名:SARUGU | 作成日時:2021年5月5日 11時