紅一点は愛を貰えない (ページ12)

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your side

「ただいま…」
まだまだはしゃいでいると思っていたのにリビングは静かで、少しだけ中を見ることにした。

ガチャ

7「…！？」
「あ、ごめんなさっ」
TH「待ってっ！…あ」

いつもだったら勝手に入るなとか邪魔するなって言ってくるのに、今日はテヒョンオッパに呼び止められた。

「……なんですか？」
TH「えっと…その、だから、」

まるでユンギオッパに怒られ、言い訳を探している時のように目を泳がせるテヒョンオッパ。
こんな顔を私に見せたのははじめてだった。

HS「なぁゆら。こんなこと言ってすぐに受け入れて貰えないのは分かってる。だけど、」

YG「今までお前にだけ嫌な態度で接して悪かった。」
NM「本当ははじめて会った時から俺らは反日なんかじゃないし、ゆらのことを嫌っていたわけじゃないんだ」

喉の方でひゅっと何かが通ったような感じがした

JM「紅一点だから強くしてやれって言われたんだけどどうすればいいか分からなくて、こうなっちゃって、」

JK「俺が1番守ってやらなきゃなのに、生まれた国が違うなんて幼稚な理由で避けて…ごめん」

JN「信じられないと思うけど、俺らずっとずっと謝ろうと言おうと思ってて、今日やっと言えたんだ。」

「う、そ……」
TH「本当だよ。ねぇゆら、俺たちもう一度やり直そう。10周年になる前に、初めから…無理は言わない。ゆっくり１つずつちゃんとグループになりたい。」

ドッキリだって、どうせまた私を馬鹿にするって思ってたのに、テヒョンオッパの目を見て分かっちゃった。

「(ほんき、なんだ…)」
何度も何度も見てきた目…armyを見るときの真剣で温かい、綺麗な瞳。

「あ……その、私も、ごめんなさい。」
JK「なんでっ！」
「私も、嫌われたんだって諦めて、努力なんかしなかったから。」

NM「それじゃあ…」
「うん、私ももう一度やり直したいって思ってる。8人で胸を張ってBTSだって言えるようになりたい。」

TH「っ……ゆら！！」
視界が真っ暗になったかと思えば次に感じたのは温かい温もりで…気づけばみんなで抱きしめあって寝ていた。

きっと、生きていないだろう両親が起こしてくれたクリスマスの奇跡なのだろう。