歯車が必ず合うから４ (ページ36)

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メンバーへの報告をした翌日から始まった撮影。

春クールは海外の貧しい人たちを救い続けた中村哲医師のノンフィクション。

予算は結構あるから衰退しかけておる日本のドラマ業界に少しでも期待が持てる作品の足がかりにしたいというところみたい。

来月の１日から２週間と再来月の１日から２週間は海外撮影が入っている。

ピッチ的にはまぁまぁきついけど出演者も比較的ベテラン陣が多めだから余裕を持って望めそうなところ。

ずっと前から読み込んできた分厚い資料にたくさん書き込みもして俺にしては役作りをしっかりして臨んだ撮影。

現地の言葉を習って吹き替えなく自分の声で演じることにこだわった。

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結果は評価上々。

いい滑り出しができた。

ノンフィクションは評価が分かれやすいけれどこの作品の評価はそこまで割れることもなかった。

そもそも中村さんのノンフィクションドラマを作ること自体前例がなかったし、見ている人と中には中村さんのことをあまり知らなかった人もいたようで勉強になったという声も多く聞かれた。

たしかに俺も正直に言えばこの作品をするまで中村さんのことを深くは知らなかった。

ドラマにはこういう役割もあったんだと再認識することのできた作品だった。

ちなみに念願かなって最終回には大野さんが登場。

釣り焼けのおかげで現地の人にめちゃくちゃすぐ溶け込んでたのが面白かった。

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明日から三日間の休みを挟んで次クールの撮影に入る。

まだまだ俺のチャレンジは続いていく。