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智side
この計画は実に壮大だった。
ジャにのメンバーで２４時間をやることが発表されてすぐに三人を集めた。
そして週刊誌に事情に話して、記事をでっち上げた。
ネットニュースサイトを見るのも趣味の一つになりつつある彼のためにニュースライターにいい感じの記事もまとめてもらって、世間に拡散した。
案の定、彼からの連絡はすぐに来て心を痛めながらも、いかないことに伝えた。
そこからはスタッフと情報を漏らさないように丁寧に打ち合わせを進めすべての段取りを決めた。
和より先に局入り。
念の為、別な人の名前がはられた楽屋に入る。
スタッフとの入念な打ち合わせのあとはタレントクロークから一番遠い最上階の一番奥にある会議室へ
時間まではその部屋で喋りながらダラダラと過ごし、
サプライズ企画の２つ前の企画スタートのタイミングでスタジオ近くの会議室へ移動。
そこでかるーいコメント撮りをして登場予定の場所にあるスライドアップの台に乗る。
チャイムと同時に暗くなる会場。
４人で考えた文章をイヤモニを通して聞こえてくる指示だけを頼りに喋っていく。
智「1999年 ハワイで迎えた嵐デビュー」
潤「2004年 祝う感情すら持てなかった嵐デビュー5周年」
雅「2009年 日本中に祝ってもらえた嵐デビュー10周年」
翔「2011年 音楽の力を信じることしかできなかった」
智「2014年 第二の故郷で祝った嵐デビュー15周年」
潤「2019年 新たな挑戦をした嵐デビュー20周年」
雅「2020年 世界が病魔と戦う最中、無力さを知った」
翔「2022年 一人では何もできない自分に腹がたった」
全「でも僕らは成長をやめなかった。
そしてまだまだ成長していきたいって思ってる。
僕らは無力だからこそ頑張んなきゃいけないんだ。」
泣いてることを隠すようにしゃがみ込んだ。
あのクリームパンみたいな手でギュッと握りしめられたマイクから伝わってくる震えた声。
和「なんやってくれてんだよ。
ジャにのの24時間だっつーの。
ずっと会うの我慢してたんだから。
アンタ達に依存しないために。
俺、必死に近づかないようにしてたのに。
そっちから歩み寄ってくんじゃねぇよ。」
天邪鬼なあいつの本心。
全部を受け止めてやるために俺たちがするべきことはそばに行って抱き締めてやることだけ。
そして伝えるんだ…
智「和…生まれてきてくれてありがとう」
(ハート、お星さまお願いします。)
(リクエストやインスタのフォローもお待ちしております。)
@uratuku.arato
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作者名：新杜 | 作成日時：2022年7月11日 13時
