ぎゅうして撫でて、いい子でいるから【まふまふ】

9日目 ページ10

PM19:00



あれからほんとにそらるさんは帰っちゃって、



今はまふと２人でソファに座ってだらだらしてる。



……はずだったんだけど。





ま「もぉっ！何で髪乾かしてこないの！」



お風呂に入った後のドライヤーに苦戦して、



そのまま出てきてしまった。



ま「風邪ひくからちゃんと乾かしてきてねって僕言ったじゃん！」



まふまふさん、今までにないくらい激おこです。



……めちゃくちゃ怖いです、はい。



それにそんな怒んなくたってよくないですか？



雫が落ちてこない程度にはちゃんと拭いたもん。



そんなことを思ってるうちにも、



まふが別のドライヤーを準備する。



「……それやだ、熱いし風こわい」



ま「やだじゃない、早くこっち来て」



まふからおいで、と不機嫌に手招きされる。



「や『……え？』……。」



だめだ、これ以上怒らせたらまずい。



そう頭で直感した。



ま「ほら、座って」



ぽんぽん、と叩いて自分の上に座れと言ってくる。



今のこの人に何を言ってもダメだと諦め、



素直にまふの上に座る。



ま「逃げちゃだめだからね？」



その言葉と同時にカチっと電源が入る。



ブォオオと激しく吹く風の音と髪の毛に当たる生ぬるい苦手な暴風。



「っ、や、やだやだやだやだ!! まふきらい!」



ま「あ、こら！暴れんな！」



すかさず逃げられないよう、両足に自分の体を挟んではホールドしてくる。



「ふぅえ!? や、やぁあ〜っ、ひっ、く」



ま「はいはい、癇癪(かんしゃく)起こさないの」



言葉の通り癇癪(かんしゃく)を起こす私にも気にしませんと、



そんな素振りでドライヤーで髪の毛を丁寧に乾かしていくまふ。



「〜〜〜っ！」



やだって、やだって言ったのに！



まふなんかだいっきらい！！



きらいきらいきらい！！！

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