14日目 ページ15
そ「A、どれがいい？」
"好きなの選んでいいよ"
目の前でお洒落な箱の中身を開けて見せてくる。
「な、なにこれ……」
"可愛い……美味しそう"
箱の中には沢山のフルーツがスポンジに乗ったもの。
クリーム色をしたものや茶色の甘そうなチョコレートの香りのもの。
いろんな種類が箱の中には入ってた。
そ「ん？Aどれ選ぶの？」
そんな中、私が最も選んで指差したのは、
「こ、これ！そらるさっ！この苺のっ！」
真ん中に１つだけちょこんと苺が乗っかったやつ。
そ「ん。分かった、いいよ」
ま「A、それショートケーキっていうの」
「ショート、ケーキ？」
ま「そ、美味しそうだね？」
「〜〜っ！まふっ！まふっ！ショートケーキ！食べたい！」
ま「うん、待ってね？お皿に移すから」
ふふっと笑えば、"ほら座って？"と落ち着かせる。
う「お、おぉ…まじで食い物なんも知らないのな」
坂「話聞いた時、ラーメンも知らんかったってまふ言うてたもんな！」
う「あー、そんなことも言ってたわ」
そんな正面から聞こえてくる2人の声には無視をして、
まだ？まだ？とまふに期待の目で視線を送る。
ま「はいはい、もうちょっとだから」
そう言って、綺麗に箱からショートケーキを小皿に移す。
う「なんか……子どもの初めての体験を見てるみたいだな、俺ら」
坂「ぶはっwめっちゃそれ分かるwww」
うんうん、と微笑ましそうに見つめてくる２人。
そ「うらたくんと坂ちゃんは？」
"あ、ちなみにおれ栗だから。それ以外ね"
坂「はいはいっ！そらるさん！おれ苺とラズベリーのタルト！」
う「えーっと、じゃあ俺はチョコレートで」
そ「ん、りょーかい。まふまふは？」
ま「あ、じゃあチーズケーキを……」
そ「おっけー」
様々な種類のケーキがみんなの小皿に取り分けられていく。
初めて見たけどケーキって、こんなに沢山種類があるんだ。
ま「もう食べていいよ？」
「ん。い、いただきます…」
ふわっとクリームとスポンジをフォークに刺せば、
甘い香りが一気に広がる。
ぱくりと刺したそのケーキを口の中に入れれば…、
「〜〜〜んんんっ！ んっ！んっ！♡」
私はこの時、人生初のショートケーキを味わった。
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いるよ - 最高過ぎました… (2022年12月5日 19時) (
レス) id: 7464634473 (このIDを非表示/違反報告)
千華(プロフ) - 未成年だから途中まで！また成人して覚えてたら見に来ます！ (2021年5月25日 17時) (レス) id: ff1aa8f056 (このIDを非表示/違反報告)
しふぉ - このお話が好き過ぎてまた見に来てしまいました。 (2021年2月7日 2時) (レス) id: 19d2dfc8bd (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 良かったです。また書いてくれると嬉しいです。 (2020年12月11日 12時) (レス) id: c11f1036fc (このIDを非表示/違反報告)
。。みかん - あの、後日談みたいな成長した主人公ちゃんと歌い手たちの話が欲しいと切実に思いました。もう、、あの、本当、、、好きです。（唐突な告白） (2020年11月29日 21時) (レス) id: 301c148c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽鳥 | 作成日時：2017年10月23日 3時
