憧れの先輩-2 ページ28
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「ちゃんと選んでね」
「いいよ、Aの好きなので」
「だめだよ〜藤原くんのお弁当箱なんだから」
「俺よくわかんないし…Aは？ 欲しいのないの？」
やっぱり先輩だ。 私服姿もかっこいいっ…じゃなくて！
ついついコソコソと覗き見に盗み聞き。
「気になってるのはある…」
「どれ？」
「この曲げわっぱのお弁当箱」
「じゃあAのも俺のと一緒に買えばいいじゃん」
「んー…なんかちょっと難しそうだからちゃんと勉強してからにする」
「そうなの？」
「うん」
あぁ…なんてこと。
隣の女性に微笑みかけるその横顔がとっても素敵…でもなくて！
そうだよね…やっぱり彼女さんだよね…。
「帰りに買い物…あ、今日何食べたい？」
「なんかお惣菜とか買ってけば？ 帰ったらのんびりしよ」
「じゃあそうしようかな…」
「重たいもの買っとけば？ 今日車だし」
「お米は買っておきたいかなあ」
アレコレとお弁当箱を手にしながらの会話。
これは…もう絶対一緒に住んでいる…。 ということは、あのお弁当は彼女さんの手作りなのか…。
「ママさんになんか買ってこうよ」
「…いいよ、別に」
「車借りてきたんだし…ね？」
「はいはい」
ママさん…藤原先輩のお母様ってことだよね。
家族公認てわけかぁ…これは勝てる気がしない。
いや、最初から勝負なんてしてないけど。
そうこうしてるうちにどうやら買うものが決まったらしく、振り返った先輩と目が合った。
「あれ…」
「あ…あの、こんにちは…」
挨拶を交わせば隣の彼女さんも軽く会釈してくれて、先輩が「同じ会社の〜」と私のことを説明している。
「弁当持ってきてたっけ？」
「あ、はい！ いやっあの…先輩のお弁当が美味しそうだったんで私も作ってみようかなって」
「俺の？ そっか…早起き頑張ってね」
「ありがとうございます！」
「元気だな…それじゃあ来週会社で」
ニコリと微笑んで軽く手を上げた先輩が、話している間少し離れていた彼女さんに声をかける。
振り返って、こちらもニコリともう一度会釈してくれた彼女さんに、私も同じように返した。
あー…まあ少しは残念だったけど。
失恋とかいうほどのことでもない気がする。
憧れ止まりだったってことかな。
よし！ まずは自分磨き！
先輩にも言っちゃったしお弁当作りから頑張るぞ！
end
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ちょる(プロフ) - 優希さん» うわぁ…嬉しいお言葉どうもありがとうございます！優希様を少しでも癒せているのなら良かったです。頑張って更新しますね！ (2020年8月29日 0時) (
レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 5周以上読み返しています笑樹くんも彼女も可愛くていつも癒されていますこれからも応援させてほしいです(^^)頑張ってください！ (2020年8月25日 21時) (レス) id: 307e0556dd (このIDを非表示/違反報告)
ちょる(プロフ) - やのさん» コメントどうもありがとうございます！やの様のお宅にも天使ちゃんがいるのですね〜嬉しい偶然でした。少しずつですが更新頑張りますね！ (2020年6月14日 21時) (レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
やの - 偶然にもうちの愛犬と同じ名前でビックリ 笑 これからも更新頑張ってください！ (2020年6月14日 17時) (レス) id: 5ec2e089be (このIDを非表示/違反報告)
ちょる(プロフ) - ゑ。さん» 感想頂きどうもありがとうございます！猫のようにマイペースな感じが出てたら嬉しいです。少しずつお話増やせるように頑張ります。 (2020年5月3日 22時) (レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょる | 作成日時：2020年4月28日 21時
