猫みたいな彼と彼女のお話

子猫を見つけたら-1 ページ12

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子猫を見つけてしまった。

仕事帰りに目の前に現れた、よちよちと歩く一匹の薄汚れた子猫。
周りを少し探してみたけれど母猫も他の子猫も見当たらなくて…置いていかれちゃったのかもしれない。

二ヶ月くらいかな？
放っておくこともできずに抱き上げるとものすごく軽くて…そのまま一旦帰って病院を調べると、バスタオルに包んで連れて行った。





「…で、そのコは？」

「少し弱ってたから病院で預かってくれてるよ」


次の日、いつもみたく部屋にきた藤原くんに昨日の出来事を話す。


「写真見る？」

「見る」


病院で少し綺麗にしてもらったら、白に灰のぶち柄だったオスの子猫。


「…どうするの」

「ん〜、病院でも飼ってくれる人探してくれるって言ってたけど…」

「見つからなかったら飼う？」

「そうしたいけど…ここペット禁止なんだよね…」


見つけて手を差し伸べてしまったからには責任を持たないといけないのは当然ではあるんだよね。
うーん…引っ越す？ ペット可で、もうちょっと広くて……あ〜どうしよう…。


頭を悩ませていたら、何やら黙ってスマホをいじっていた藤原くんが口を開いた。


「…一緒に暮らす？」

「だから〜ここペット禁止だから、」

「じゃなくて、俺と。 二人で」

「…え？」


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