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(こんにちは〜)
(あら、いらっしゃい)
(慎いますか)
(部屋に居るから勝手に上がって)
(はーい、おじゃまします〜)
下から聞こえてくる会話でAがきたとわかる。
そのまま待っていれば一応ノックされて、返事を返す間もなく部屋のドアが開けられた。
「おまえ何のためにノックするか知ってる？」
「は？ っていうか“おまえ”ってやめて」
ガサリとコンビニの袋を床に置いて、ベッドに座る俺の隣に腰を下ろす。
「休みの日に家にいるなんて暇だね」
「…よし、帰れ」
「うそうそ、居てくれてよかった」
「……で？ 今度はなんで別れたの」
彼氏と別れるたびに、話を聞いてやるのが俺の役目。
恋多き女であるAは、上手く恋が出来ない女でもある。
だから毎回、続いて３ヶ月。 短いと２週間とか…とにかく長続きすることがない。
きっと、たぶんだけど…Aは『重い』んだと思う。
母親同士が友達で同い年の俺たちは、小さい頃からお互いの家を行ったり来たりしてた。
でもいつしかAの母さんは家を出てしまって、あまり家に居ない忙しい父親と二人だけの生活になって。
よくウチに遊びにきてたけど、その時は俺にベッタリで…寂しかったんだろうな…。
年齢を重ねるにつれ、照れとかもあってちょっと距離を置いてみたりしてた頃。
俺の知らない間に年上の男と付き合って別れて…これまた知らないうちに違う男と付き合っての繰り返し。
これも恋愛体質っていうのかどうか…ひとりではいられない感じになってしまっていた。
そんなAの様子は俺から見るとなんだかとても危うくて。
家族関係が希薄になってしまったせいか、寂しさの反動か。 付き合った相手を試すようなことをする。
どれだけ自分を愛してくれてるのか、まるで小さな子供が大人の愛情を計るみたいに。
別に俺のせいではないんだけど、それでももっと気にかけてれば良かった。
恥ずかしがったりせずに、そばに居てやれば良かったなって。
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ちょる(プロフ) - も。さん» はじめまして。たくさん褒めていただきこちらが嬉しくて叫び出しそうです…！ひとまずはもうひとつの作品の方を頑張りますね。感想頂きどうもありがとうございました！ (2020年6月7日 21時) (
レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - こんにちは！お話全て読ませて頂きました、どれも素敵なお話で胸がキュンキュンして叫び出しそうになりながら読みました……これからも更新頑張ってください！猫みたいな〜の作品の方も読ませて頂きます！ (2020年6月7日 17時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょる | 作成日時：2020年3月1日 21時
