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お互いに背中を向けて服を着てる間、安心したらしい翔平は喋り続けてる。
「まじでビビッたわ…俺なにしたんだって」
「…惜しいことしたでしょ」
「いやいやまさか!」
そりゃもう清々しいほど全力で否定されてしまった。
「…前にお互いの友達とかで飲み会したじゃん」
「あー、あったね」
「そん時参加してたヤツにまたやろうって言われててさぁ」
「へぇ…いいんじゃない?」
「で、そいつの目当てはAなわけ。 ちゃんと紹介してほしいって…だからほんと焦ったわ…」
「っていうかまず私に確認しなさいよ」
「え、誰かいんの? 俺聞いてないけど」
「別にいませんけど」
一晩同じベッドにいたとは思えない会話をしながら、私達の間に色っぽい何かが起きるなんて有り得ないんだなと思った。
「じゃあ…お腹も空いたし帰る」
「あ、タクシー代…あれ、昨日の店の支払いは?」
「いいよ、次奢ってもらうから」
「おっけー、また連絡するわ」
部屋を出れば太陽が目に痛いくらい良い天気。
……よし。
さっきの話。
前向きに紹介してもらおう。
翔平の友達? 後輩? 訊き忘れたけど…帰り際に、めっちゃいい奴だよっておススメされたしね。
友人としてめっちゃいい奴である翔平のお墨付きだから間違いないでしょう。
いつか愚痴じゃなくて惚気をたっぷり聞かせてやるんだから。
そんな決意をした快晴の帰り道。
end
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ちょる(プロフ) - も。さん» はじめまして。たくさん褒めていただきこちらが嬉しくて叫び出しそうです…!ひとまずはもうひとつの作品の方を頑張りますね。感想頂きどうもありがとうございました! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - こんにちは!お話全て読ませて頂きました、どれも素敵なお話で胸がキュンキュンして叫び出しそうになりながら読みました……これからも更新頑張ってください!猫みたいな〜の作品の方も読ませて頂きます! (2020年6月7日 17時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょる | 作成日時:2020年3月1日 21時