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支払いを済ませ、お店で呼んでくれたタクシーに翔平を押し込んで私も乗る。
この分じゃ住所を伝えても部屋まで辿り着けるかも怪しいから。
とりあえず翔平ん家までのお金を払って、部屋に送り届けて戻るまで待っててもらおうと思ったのに。
途中で「…気持ち悪いかも…」なんて言った翔平のせいでタクシーは行ってしまった。
「鍵は?」
「…ポケット」
身体検査みたいにありそうな場所をポンポン叩いていくとジャケットの左ポッケに入ってた。
靴を脱がせて一緒に部屋に上がれば、ふらふらと寝室に向かっていく翔平。
水を飲ませようとコップに入れた水を手に様子を見に行くと、
開けっ放しのドアの向こう、床に脱ぎ捨てられた服。 翔平はパンツ一丁になってすでにベッドに転がっていた。
水をサイドテーブルに置いて布団を掛けようとして…ふと思いついてしまった。
ひとの気持ちも知らずに散々いろんな話を聞かされて、あげくに酔っぱらった後始末。
今更付き合いたいとかそんなこと望んでない。 友達の距離でいるのって慣れてしまえばとても楽だから。
翔平は知らないんだからしょうがない。
でも女心のひとつもわからない翔平に、イタズラして慌てふためく姿を見て少し笑うくらいはいいんじゃない?
思い立ったらなんとやらで、下着姿で翔平の横に寝転ぶと二人の上に布団をかけた。
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ちょる(プロフ) - も。さん» はじめまして。たくさん褒めていただきこちらが嬉しくて叫び出しそうです…!ひとまずはもうひとつの作品の方を頑張りますね。感想頂きどうもありがとうございました! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - こんにちは!お話全て読ませて頂きました、どれも素敵なお話で胸がキュンキュンして叫び出しそうになりながら読みました……これからも更新頑張ってください!猫みたいな〜の作品の方も読ませて頂きます! (2020年6月7日 17時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょる | 作成日時:2020年3月1日 21時