先輩の彼女とのお話ver.1(t.s) ページ32
.
もう深夜に近い時間。
インターフォンが鳴った。
こんな時間に突然訪ねてくるなんて誰だ…?
恐る恐るドアスコープから確認して、
「…え、」
慌てて鍵を回しドアを開ける。
「こんばんは」
「…Aさん…」
そこに立っていたのは、先輩の彼女だった。
◆
「すいません、大したもんなくて…」
とりあえず部屋に上がってもらいソファをすすめる。
なんだか寒そうだったからお湯を入れれば出来るカフェオレを作って渡した。
湯気の立つカップに口は付けずに、温めるように両手で持ってるAさんは黙ったままで。
人ひとり分空けて隣に座った俺も黙ったまま…彼女がここに来た理由を頭の中で考えてた。
数年前のバイト先で知り合った先輩。なんとなく仲良くなって、そして紹介されたのがAさん。
初めて会った時の印象は、しっかり自立してる大人の女性。
正直、なんでこんなキレイなお姉さんが先輩と付き合ってるんだろうって思った。
遊ぶには楽しい先輩だけど、人間的には…というか恋人にするにはだいぶ問題アリ。
彼女と言って紹介されたのはAさんだったけど、他に関係を持ってる女の子もいっぱいだし。
『昂秀君の連絡先教えてよ』 先輩の見ていないところでこっそりと。
何度か会ううちに、いつの間にか俺はAさんの相談相手になっていた。
相談と言ってもそんな上手いこと言えるわけじゃない。愚痴を聞いたりするくらいなもんで。
いつもは電話で話すぐらい。二人だけで会うことはなかった。
だから家に上げて良かったものなのかわからない…まあ今さら、か。
.
70人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょる(プロフ) - も。さん» はじめまして。たくさん褒めていただきこちらが嬉しくて叫び出しそうです…!ひとまずはもうひとつの作品の方を頑張りますね。感想頂きどうもありがとうございました! (2020年6月7日 21時) (レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - こんにちは!お話全て読ませて頂きました、どれも素敵なお話で胸がキュンキュンして叫び出しそうになりながら読みました……これからも更新頑張ってください!猫みたいな〜の作品の方も読ませて頂きます! (2020年6月7日 17時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちょる | 作成日時:2020年3月1日 21時