Fischer's 短編 2。

↓(マサイ) ページ33

撮影終了後も残ってるメンバーで呑み、
その後そのまま眠りについた。

マサイも一緒になって寝ていたが、途中で目が覚める。








「んー…、あ、いってぇ。」






身体を伸ばすとバキバキ鳴って、どれだけ子心地の
悪い所で寝てたのかが分かる。




周りを見渡すと、皆がゴロゴロと散らばって
寝ている。


ゴミも少し散乱している。





寝ぼけまなこでゴミを掃除し始める。






「ふぁーー…、これめんどくせーな。」


欠伸をしながら本音が漏れる。
そして、首も回してゴキゴキ鳴らす。









掃除をして動き回っているとふと、

Aが目に入る。









「はぁーーあ、妬けちゃうねー。」




Aが寝ている側にはモトキがいた。




それだけなら別に気にはしないのだが、おまけに
手も繋いでいる。






大方、Aが全く離そうとしないし
モトキも満更じゃないからそのまま寝たんだろうけど…。






羨ましすぎんだろ。
元を辿ればンダホの命令のせいだけど。









あん時、俺だったらこうなってたのかな。


なんて、思いながら二人の繋がれた手を見つめる。









何だか見せつけられているようで腹いせに写真を
撮ってやることにした。



そんで、後でAに見せるなり、Twitterに上げる
なりしてやろうと




一枚、こっそり写真を撮った。








そして、満足してAを見つめる。




そこで、先程ゲーム中にAにした事を
思い出した。









手の甲と手首にキスしたこと。








手の甲は命令されたものだけど、手首は違う。


キスっていうのは、する場所によって
それぞれ意味があるらしい。






最近、知ったんだけどね。



Aはその意味に気づいてないと思うけど…、
きょとんとしてたし。









手の甲は…敬愛。


その女性を尊敬し、親しく想う気持ちを表現する
キス



…らしい、確かに王子様とかよくやってるから納得
できる。







そして、手首は…









欲望。



俺はAの繋がれてない方の手を
優しく持ち上げて再び手首にキスをした。








手首：欲望

精神的に相手を欲しい気持ちが強く
恋い焦がれている。

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