Fischer's 短編 2。 (ページ27)

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マサイとンダホがゴホゴホと咳き込む。
ダーマは口に含んでいた飲み物が噴き出しそうに
なる。

私も驚いた表情をするがシルクくんから合わせて、
と言われた事を思い出しぎこちなく頷く。

やっぱりな…、と苦しそうに笑い

シルク
「元は俺がお試しでいいから付き合って。って
頼んだから…

悪かったな。」

A
『…私こそ…ごめんなさい。』

シルク
「Aが謝ることねーだろ？
俺らの関係はカップルじゃねーし。

お試し彼氏みたいな感じだろ。」

で、でも…、とAが言いかける。

シルク
「Aは優しすぎ。

Aが誰を好きでも構わねーよ、

俺はAを見てるだけでも幸せだから。」

シルクが彼女の頭に優しく手を添えていつものように笑う。

Aがシルクに何も言えずに見つめていると

マサイが横から抱きすくめて

マサイ
「俺が一生かけてAを幸せにします！！」

全方位からおい！とツッコミを喰らうマサイ。

マサイ
「そんなに責め立てなくてもよくね！？
落ちついたじゃん！」

ダーマ
「ついたけど、癪に障った。」

マサイ
「理不尽。」

シルク
「どーだったAー、
満足しましたか？」

固まっているAにうりうりとちょっかいを出す。

A
『んんっ…！
まぁまぁでした。』

シルク
「あはははは！
あー、はいはい。」

ザカオ
「何か、リアルだったよね。
こっちがソワソワした。」

シルク
「あはははは！
ちょっとマジになりすぎたな。

Aがほんとに切なそうな顔するからー。」

A
『そんな顔してないです…！
意地悪言わないでください…。』

シルク
「大好きなんだもん、可愛くてしゃーない。」

俺が彼女に近づき、ニヤニヤすると

Aが何も言えなくなり赤面して
逃げるようにモトキに抱きつく。

モトキ
「シ、ル、ク！！

いい加減にしろよ…こっちの身にもなれ。」

少し顔を赤らめながらもしっかりAを抱擁する
モトキ。

A
『シルクくん嫌い…！』

シルク
「俺は、好きだよ？」

とAに近づき髪を触りながらニヤニヤする。

Aはさらにモトキの服をぎゅっと掴み俯いて
しまう。

モトキ
「ねぇ、誰かネズミのおもちゃ持ってきて
早急に。」

高速でその場から逃げるシルク。