10人目は辞めたい。

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マネ ｢Aー？どうした？｣

｢ん？何が？｣

マネ ｢ボーッと外見て。何かあった？｣

｢ううん、何もないよ｣

マネ ｢何かあったら言ってね｣

｢うん、ありがとう｣



白鳥A27歳。
わたしはもう芸能人を辞めたい。
そのきっかけになったのは1年前事務所に送られてきた1通の手紙。
ファンレターだと思い開けてみると『殺人予告』だった。
すぐに事務所の人が対処してくれた。
メンバーにもただのイタズラだと励まされたけど
心の中はもう限界だった。



マネ ｢はい、着いたよ！先楽屋行っててね｣

｢うん｣



ほぼずっと小さなことで炎上してて、アンチの質も悪い。
もう慣れたけど、やっぱり悲しいのは事実。
顔も見えない誰かに叩かれる毎日は想像を絶するほど辛くて、悔しくもあった。



｢おはようございます｣

佐 ｢Aおはーーー！！｣

｢佐久間くん今日も元気だね｣

佐 ｢俺は毎日元気だぜー！｣

目 ｢A｣

｢あ、めめ。おはよう｣

目 ｢おはよ。ちゃんと飯食ってる？｣

｢え？なんで？｣

目 ｢元から細かったのに最近また痩せてない？｣

｢そんなことないよ？体重変わってないし｣

目 ｢···ならいいんだけどさ｣



やっぱりなんでもお見通しだ。
ここ最近ほとんどなにも食べてない。
お腹が空かないし口に入れても喉を通らない。



...



収録終わり、康二にご飯誘われたけど断った。
寂しそうにしてた。
何か聞いて欲しい話があったんだろうな。
でもごめん、今のわたしは悩みを聞いてあげれるほど強くない。



｢もう辞めようかな｣



こんなことを思っても簡単に辞めれる世界じゃない。
耐えないと。頑張らないと。
このまま逃げたい。
でも、嫌味のように明日はやってくる。

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