二百五 ページ5
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及川｢っ！…っか、影山……？｣
人肌を確かめるように、震えた体で、力強く、絶対に離さないという様に及川を抱きしめる。
まさかこうなるとは思っていなかったのか、及川は更に顔を熱くし腰を引いた。
顔中を汗だくにして、晴空の肩を掴む。
するとその華奢な体からは考えられない程強く締め付けられた。
及川｢っ…影山ごめん、ちょっと今心臓がもぎ取れそう｣
晴空｢……ごめん、ごめんね…泣いとるの、及川さんが原因なんに。…及川さん、男なんに。｣
及川｢…うん｣
晴空｢でも今ほんまに苦しくて、ぐちゃぐちゃで、どうしようもないんよ。こうしてないとストレスに殺される。また学校行けなくなる。……ごめんね、許して、飛雄。｣
言う度、言う度に締めつけを強くする。
自分の胸の中で延々と誰かに謝っている。
飛雄とは、誰なんだろう。なぜソイツに謝っているんだろう。
いろいろ聞きたいことがあるが、まず最初に一番聞きたいことを、安心して欲しいので頭を撫でながら聞いてみた。
及川｢……何が怖かったの｣
晴空｢鼻血｣
及川｢鼻血かぁ｣
天を仰ぎながら、我ながら本当に酷いことをしたと後悔する。
彼女が普段から鼻血を避けている事は知っていたのに、避ける理由を聞く事に気を取られてしまった。
晴空｢……ズビッ｣
及川｢……ごめんね｣
いや、理由がこれだから避けていたのか。
晴空｢…………ストレス、溜まってたんです。｣
及川｢それも俺が原因なの｣
晴空｢ストレスは環境が原因です。
…知り合いが一人もいないから、いつも気張りっぱなしだし。
マネージャーなんてやったことないし、他に例が無いからどうしたら良いのかわかんないし。
そもそも私男子中学生と会話できる程高度な技術持ち合わせてないし。｣
ずっと辛かった。
そう肩を震わせるいつもより弱々しい晴空。
顔は見えないけど、笑って欲しいと思った。
震えていて欲しくないと思った。
俺がいるから、安心して欲しいと思った。
スポーツドリンクで濡れた髪は、気化熱のせいで随分冷えてしまっていて。
暖めるように、頭を撫でた。
及川｢俺が太陽になるよ。｣
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mbftmm(プロフ) - 更新再開待ってますううううう（ ; ; ）めちゃくちゃ面白いです！！！！ (2022年1月18日 1時) (
レス) @page24 id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
fareleven(プロフ) - 星蘭さん» え……え、凄い！気付いてくれた！！そうなんです！美羽姉さんの名前聞いた時に名前思い付いて…！！めちゃくちゃ嬉しいです！(´>∀<｀)コメントありがとうございます！頑張ります！！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: ca53b20a88 (このIDを非表示/違反報告)
星蘭(プロフ) - 少し前から思ってた。影山3兄弟の名前繋げると、「美しい羽で晴れた空を飛ぶ雄」になる！(言いたかっただけです。すみません。)5も楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年1月2日 22時) (レス) id: e03eae3599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fareleven | 作成日時：2020年12月29日 23時
