影山家次女、好きな子には要注意【逆ハー】

46 ページ46

，




十数分後、

できるだけ換気を良くして、室内が暑くならないようにした春の体育館。

晴空は座り込んで日向のフォームについて研究していた。



菅原｢座り込むレア晴空パート2だな〜｣

田中｢そしてon 日向ッスね。｣



滅多に見ない晴空の“オネエサン座り”。

曲げた足の上には日向が心地よさそうに寝ていて、誰も邪魔する気にならない。影山でさえ、羨ましそうに見るだけで何もしてこない。



菅原｢俺も膝枕とかされてみたい〜！！｣



正直菅原には羨ましくて仕方がなかった。

スタイルのいい晴空から伸びる足、勿論膝から上は触れたことが無い。


だが大体想像つく。

毎日走り回って付いた筋肉は、一体どんな弾力なのだろう。



田中｢あいついっつも走り回ってるから、きっとガチガチですよ。多分俺らぐらい硬ぇ筋肉付いてると思います。｣



晴空をモテのライバルだと思っている田中は、何も感じないのか取り敢えず普段から思ってる事を呟く。

現実に引き戻された菅原は、顔をクシャと寄せ｢それでも俺はいいっ｣と細い声を出した。



影山｢姉ちゃ……姉貴の足、柔らかいっスよ。｣

菅原｢まじで？！｣


弟の言うことなら間違いない。菅原は目を輝かせ影山の方を向いた。


影山｢柔軟の方強化してるとかで、筋肉伸ばすためにあんま硬くしてないらしいっス、｣

菅原｢何その思考好き｣



聞こえないよう小声で話しながら鼻をフンスフンスし始めた菅原。急に変態になり出した先輩に田中は狼狽えた。



田中｢スガさん急にボケるのやめてくだい｣

菅原｢ボケてねぇべよ！誰だって好きな子がそんな状態なんて知ったらこうなる！｣




，

47→←45

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す