影山家次女、好きな子には要注意【逆ハー】

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澤村｢帰るぞー｣



片付けも終わり、完全に帰宅時間となった体育館でバラバラと歩みを進める。


今日は珍しく田中が鍵当番を請け負った。



戸締りをするのを見る中で、晴空は田中に元気よくお礼をする。

振り向きざまに言えば鍵を掛ける田中が見えた。



晴空｢鍵ありがとー田中！｣

田中｢俺を敬え！｣



鍵を掛け終えた後、晴空の方を向き盛大にふんぞり返りドヤ顔をする田中。



晴空｢なんでそういうこと言うかな｣

菅原｢台無しだよ｣



色々台無しな田中に菅原と晴空は半分呆れながらも立ち止まって田中を待つ。


春といえどここは宮城、夜は寒い。

皆白い息を吐きながらグダグダと帰っていった。


自然に菅原の隣になった晴空は、落胆した様に背を丸める。



晴空｢あーあ、せっかく弟とのラブラブ部活動生活が再開されると思ったのに〜｣

澤村｢悪かったな｣



後ろにいた澤村に、聞こえていたのかと一瞬肩を揺らした晴空は、少し考えた後、振り向きざまに頭に手を当てて言う。



晴空｢いや！あれは殆ど飛雄のせいなので、澤村さんに文句がある訳じゃないです。｣



いつも通りの変わらぬ笑みで言った晴空を、澤村が｢よかったよ｣と頭にポンと手を置いて通り過ぎる。


その大きな手に、晴空は頬を染めて嬉しそうに笑った。



晴空｢もっかい！｣

澤村「だめ、一日一回。」

晴空｢いけず！！！｣



田中｢てか何だよラブラブ部活動生活って｣

菅原｢再開って言ったよな…｣



半ば呆れた様子で問いかけた二人に対し、晴空は菅原の方を向き変わらぬ笑顔で答える。



晴空｢あ、引いてます？大丈夫ですよ、田中と潔子さんみたいなものなんで、｣

田中｢んだとこら｣

菅原｢田中沸点低っ｣



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