影山家次女、好きな子には要注意【逆ハー】

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面倒臭い。

正直なその言葉を目の前で発してしまった田中は、日向と影山を少し落胆させた。


可哀想な一年に、澤村が合いの手を入れてやる。



澤村「問題児を牛耳れんのは、田中くらいだと思ったんだけどな……」

田中「！…っしょぉぉがねぇなあああ！！やってやるよ！嬉しいか！？オイ！！」

澤村「よし」



乗せ方が上手いのか、扱いが簡単なのか、澤村の一言で簡単に承諾した田中は、階段を飛び下り日向の肩を叩いた。



澤村「…で、お前らが負けた時だけど…少なくとも俺達三年が居る間、影山にセッターはやらせない。勿論、顧問の了承も得た上でな」

影山「…は？」



顔が曇る影山を見て、少しの安堵と、悲しみが晴空を襲った。

菅原は隣にいる晴空の顔が苦しい物になったのに気付く。



菅原｢…晴空？｣

晴空｢……｣

日向「？？それだけっ？ですかっ？」

澤村「単なる罰じゃないぞ。個人技で勝負挑んで負ける自己中な奴が司令塔じゃ、チームが勝てないからな」

影山｢っ！」

澤村「…どうした？別に入部を認めないって言ってる訳じゃない。お前なら、他のポジションだって余裕だろ？」

影山「俺は！！セッターです！！」



苦しそうに叫ぶ影山の姿を見て、晴空は目を見開く。



日向｢！？」



ガツンと何か頭に当たった気がした。



まるで自分の弱点を人に突かれているような感覚。言われているのは飛雄の筈なのに。

晴空は下を向いて、目を閉じた。



澤村「─勝てばいいだろ。自分一人の力で勝てると思ったから来たんだろ」


澤村の言葉に、影山が押し黙る。


日向「えっ、おれは⁉おれも居ます！｣

澤村「─試合は土曜の午前」

日向「おれも、おれも居ますよーっ」






澤村「いいな」




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