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風磨side








これからどうしようかと

考え込んでいた時、

俺を苦しめた張本人から

電話がかかってきた。




ったく、しつけぇんだよ バカ女。









なんて思ってるはずなのに、

結局電話に出てしまった。








風磨「……もしもし」








そう言うと、受話器の奥から

騒がしい祭りの音が聞こえた。




こいつ、まだ帰ってなかったんだ。


まさか、俺が戻ってきてくれるとでも

思ってんのかな。




ほんと、なんなんだよ こいつは。








『……風…磨…』








ガシャンッ








思わず反射的に耳から受話器を

離してしまうほどの大きな音。








風磨「おい、人と電話してんのに

携帯 落としてんじゃねぇよ」








そう言ったすぐ後に聞こえてきた

知らない人の声。








「……大丈夫ですか !?

おい、誰か救急車 !!」








救急車……?




いや、まさか。


あいつに限ってそんなこと…








「どうかしたんですか!?」




「突然 女の子が倒れてちゃって…!!


呼びかけても全然反応がなくて…!!」









風磨「……ったく、

ほんと世話が焼ける奴だな…」








なんて呆れ気味につぶやきながらも、

動き出した足は止まることなく、

そのまま家を飛び出して神社まで

走っていった。



























お願いだから、俺が着くまで

そこにいてくれ。




焦る気持ちがさらにスピードを速めて

額にタラタラと汗が流れ落ちる。








ねぇ、今まで君はどんな気持ちで

俺のことを見ていたの?






俺はずっと友達のままでいたかったよ。




ねぇ、どうして俺のことを好きだなんて

言ってくれたの。




こんな俺を、どうして君は選んだの…?


























今まで、俺はずっと君のことを見てきたよ。




ずっと、君のことを知り尽くしてる

つもりでいた。




なのに、なんで今日まで

気づけなかったんだろう。




中島と付き合ってるって知った時、

なんで逃げ出したんだろう。




素直に喜んであげればよかったじゃん。


だって、"友達"なんだから。








なのに、どうして。


自分がわからない。


なぜ君のところへ

向かっているのかもわからない。




……嫌だよ、俺、自分を見失いたくない。








そう思った時、

ふとその場に立ち止まってしまった。

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xLuvx(プロフ) - 続き待ってます!更新頑張ってください!! (2015年6月7日 11時) (レス) id: aebc61ec1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫月華恋 | 作成日時:2014年12月9日 16時

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