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『……風磨…』




風磨「ったく、何泣いてんだよ!!

変な男に声かけられたらどうすんだよ!!」




『……ほっといてよ!!』






嬉しいのに素直になれなくて、

私はその場から逃げるように走った。






なのに、






『……っ!!』






一瞬感じた右手首の痛みのあと、

体全体に感じる温もり。




…私、今 菊池に抱きしめられてるの……?






風磨「なんでお前は

そうやって意地張んだよ」






さっきの怒鳴り声とは違う優しい声に

心拍数がさらに速くなる。






風磨「…ったく、泣きたいのは

こっちだっつーの」




『えっ……?』




風磨「昨日といい今日といい、

なんで俺はお前と中島がキスしてる所に

出くわすかねぇ」




『昨日って……




まさか、見てたの…?』




風磨「お前が急にいなくなるから

心配して追っかけたら

下駄箱で中島とキスしてるし…」






…心配してくれてたの……?






風磨「ったく、付き合ってんなら

最初からそう言えよなー」




『……だって、風磨には

関係ないじゃん…』






…しまった。


また怒らせるようなこと言っちゃった…。




すると、さっきまで感じていたはずの

温もりが離れていった。






あぁ、終わった。


そう思っていたのに、






風磨「なら泣くなよ」






ほら、またそうやって優しくする。




いつもの風磨なら、

あっそ

って私のことポイって投げ捨てるように

会話を終わらせるはずなのに。




今日に限って…どうして…






『…っていうか、(人1)は?

一緒なんじゃないの?』




風磨「…昨日、喧嘩した」




『いつもなら、喧嘩したあとでも

すぐ仲直りしてんじゃん』




風磨「…そうなんだけどねー。

今回はいつもとは違くってさ」








-もう、ダメかもしれない




昨日の(人1)の言葉が

頭の中でこだまする。








風磨「もう、終わりかもしんねぇなぁ…」






なんでそんなに笑っていられるの?


(人1)の気持ちはどうなるの?






風磨「まぁ、そんなことよりさ、

とりあえずよかったじゃん。

中島と付き合えて」




『付き合ってるっていうか、

何ていうか…その…』







風磨「てっきり、お前は俺のことが

好きなのかと思ってたからさー、笑

いやぁ、ショックショックー笑」






笑いながら言う彼に、

言葉では言い表せないほどの

もどかしさでいっぱいになった。

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xLuvx(プロフ) - 続き待ってます!更新頑張ってください!! (2015年6月7日 11時) (レス) id: aebc61ec1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫月華恋 | 作成日時:2014年12月9日 16時

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