あいつはあの子のもの－風磨－ (ページ2)

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『てか、今何ヶ月よ』

「この前の３日で

５ヶ月になったばっか…かな笑」

おいおい、結構続いてんじゃんかよ。

『もう、お互いの家

行き来してんでしょ？』

「…まぁね」

『なら、タイミングなんか

いつでもあるじゃんか。

二人きりなんだし』

「…なんか、緊張しちゃうんだよね。

たぶん、相手も今じゃないって

思ってるんだと思う。」

『なーんか、めんどくさいなぁ。

聞いてて呆れる。』

「…ごめん笑」

『もう、別れちゃいなよ。

そんな女々しいやつと

一緒にいたら疲れるよ。』

「……そうできたらいいよね。」

そう言って、君は苦しそうに微笑んだ。

『…喧嘩でもしたの？』

「まぁ、大したことじゃないんだけどね、笑

相手が一方的に怒ってて。」

『なんで』

「たぶん、記念日にあたしが

バイト入れちゃったからだと思う。」

『えっ……そんだけ！？』

「ほんと、"そんだけ！？"って

感じだよね。笑

でも、あたしもちゃんと

確認しないで入っちゃったから、

あたしも悪かったのかなぁって」

『ほんとめんどくさい奴だな』

「LINEすぐに返事しないといじけるし、

この前なんか、

信号無視しただけで

危ないだろってガチギレされたし。笑」

『何それ、たかが信号無視じゃん！』

まさか、"されど信号無視"とでも

思ってるのか。

『(人1)に言うのも失礼かもしれないけど、

話聞けば聞くほど

別れた方がいいって

あたしは思ったよ。』

「でも、

……好きなんだよね、そんな奴でも。」

まるで女の鏡とでも言うべきだろうか。

部活もクラスも違くて

全く知りもしなかった相手でも

付き合うとこんなにも尽くすものなのか。

『(人1)、何かあったら

あたし愚痴でも何でも聞くから！

あたし、絶対(人1)の味方だから！』

「Aちゃん、ありがと」

きっと、どんなことがあっても

(人1)の彼氏は(人1)のことを

嫌いになることはないのではないかと

思った。

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あれから一ヶ月が経ち、

高校生活初めてのクラス替えで

そこにいたのは、

私の大嫌いな人でした。

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