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中島にバレないように

そっと教室に戻ろうとすると、


























「盗み聞きなんて、

いい趣味してんじゃん」









気づかれないと思っていたはずの人の声が

俺の動きをぴたりと止めた。








風磨「……っ」




健人「俺が振られる様を見て

清々した?」









そう言った中島の方に振り返って

俺は言った。









風磨「…別に」








なんて、強がりながら。









健人「でも、まさかAと菊池が

くっつくとはねぇ」




風磨「だからなんだよ。

お前には関係ねぇだろ」




健人「がっかりだなぁ。


お前がそんなに気がコロコロ変わる奴

だなんて思ってなかったよ」




風磨「…っ」









言い返したい気持ちは十分あるのに、

なんて言い返せばいいかがわからない。






今の俺は、どう頑張っても

こいつには勝てない。








健人「(人1)、知らないらしいじゃん」




風磨「…」








健人「可哀想だと思わないわけ?」



























風磨「……全部、お前のせいだろ」




健人「なに、八つ当たり?笑」




風磨「お前が(人1)のこと




健人「俺を部屋に入れたのは(人1)だよ?」








そんなの、聞かなくたってわかってる。








風磨「……っ」








悔しい。

何も言い返せない。








健人「お前さ、自分がどれほど

最低なことしてるかわかってんの?」




風磨「…お前に言われたくねぇんだけど」




健人「俺の行動は、お前の気持ちの迷いの

結果だろうが」




風磨「……っ」




健人「お前が(人1)のことより

Aのことばっか考えてたから

(人1)が不安になったんだろ?




お前がちゃんと(人1)と話し合おうと

しなかったから、

誤解を生んだんだろ?








結局、お前は(人1)から

逃げただけじゃん」








こいつが言っていることが正論だからこそ、

尚更 悔しい。








健人「大好きな(人1)から

嫌われるのが怖くて、

(人1)が自分のことを愛してくれていない

だなんて思いたくなくて逃げ出して。




挙句の果てに自分を愛してくれてる

Aに逃げて。




お前は逃げることしかできねぇのかよ」








そう言われた時、

ふと俺の中で何かが強く揺れ動いた。








風磨「じゃあ、Aを奪ってみろよ」








悔しい思いが

俺の中で気持ちを強くさせた。

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抹茶もち \ ♪♪ /(プロフ) - わぁぁぁぁ、めっちゃいいお話ですね 感動して泣きましたヽ(;▽;)ノ紫月さんのお話大好きです!! (2016年3月22日 13時) (レス) id: f516db3a4f (このIDを非表示/違反報告)
xLuvx(プロフ) - 移行おめでとうございます!!これからも無理せず更新頑張って下さい!! (2015年6月14日 23時) (レス) id: aebc61ec1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫月華恋 | 作成日時:2015年6月14日 22時

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