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(人1)｢Aちゃんは、本当に優しいね｣
そう言って、嘘偽りない笑顔で微笑む。
どうやったら、そんなに
美しく笑えるの。
私は、誰かを僻んだり、
誰かのものを奪うことでしか
笑えないのに。
同じ人間なのに、
なんでこんなにも大きな差があるの。
『……優しくないよ。
(人1)が思ってるより はるかにずっと
私は最低な人だよ…』
これが私の本心なのかもしれないと、
言った後にふと思った。
(人1)｢何言ってんの！
Aちゃんがいなかったら、
私 今頃ここにいないかもしれないんだよ？
それくらい、Aちゃんには
たくさん助けてもらったんだから！
……そんな悲しいこと言わないで…？｣
俯く私の肩に手を置いて、
"ほら、元気出して！"なんて
微笑みながら言う。
言い返す暇もなく、
"じゃあ、そろそろ並ばなきゃいけないから
行くね"
そう言って、どこかへ行ってしまった。
ねぇ、風磨。
私、甘く見すぎてたよ。
(人1)がこんなにもいい子だなんて
知らなかった。
その優しさが余計に辛くさせるだなんて
考えもしなかった。
ねぇ、私このままでいいの…？
ここにいていいの…？
真っ黒に染まっていたはずの硬い決心が、
純白と言っていいほど美しい
(人1)の優しさに耐えきれず、
少しずつ亀裂が入り始めた。
黒がグレーに戻ってしまう気がして、
迷ってばかりいたあの頃の自分に
戻ってしまいそうな気がして、
ただただ怯えていた。
.
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始業式も終わり、
帰りの準備をしていた時、
『……っ!?』
中島からLINEがきた。
−放課後 話がしたい。
−屋上の前の階段で待ってる。
それだけ告げてきた。
叶うはずもない一方的な想いが
どれほど辛いものなのか
痛いほどわかる私に、
中島を無視することなんて
できるはずかなかった。
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抹茶もち \ ♪♪ /(プロフ) - わぁぁぁぁ、めっちゃいいお話ですね 感動して泣きましたヽ(；▽；)ノ紫月さんのお話大好きです!! (2016年3月22日 13時) (
レス) id: f516db3a4f (このIDを非表示/違反報告)
xLuvx(プロフ) - 移行おめでとうございます！！これからも無理せず更新頑張って下さい！！ (2015年6月14日 23時) (レス) id: aebc61ec1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫月華恋 | 作成日時：2015年6月14日 22時
