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Last Story ページ28

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あれから一年半の月日が経ち、

今日はいよいよ卒業式。







長いようで短かった3年という月日は、

私にたくさんのことを教えてくれた。




友達がいなくて

学校をやめようとしていた私を、

周りの人たちが支えてくれた。




ちょっとばかり"青春"もできた。




未だに私のことを好きだと

言い続けてくれる変なやつにも出会えた。




それだけでいい。


私にとってはこの上ないほどの

幸せな3年間だった。








そう思いながら、

一人 屋上から空を眺めていると、








『いてっ…』








後ろから誰かに

卒業証書が入った筒で叩かれた。

















「なぁーに 一人で たそがれてんだよ」








そう言って、いたずらっぽく笑った。

















『……風磨』








彼は屋上のフェンスに足をかけて

"いい眺めだなぁ"なんて

春の風を気持ちよさそうに受けている。






すると、








風磨「ああーーーっ!!




卒業したくねぇーーーっ!!!!」








そう言って思いきり叫んだ。




そんな彼を見て、

ふと笑みがこぼれる。








風磨「俺は、どんなことがあっても

お前の味方だから!!」




『えっ…?』








遠くの空に向かって叫ぶ彼の後ろ姿を、

風で揺れる髪を押さえながら見つめた。







風磨「これから先 どんなことがあっても、

絶対ぇお前は一人じゃねぇから!!」







私の方を向いて言わないところが

彼らしいな、なんて思った。



























(人1)「あーっ!

こんなとこにいたー!」




健人「もうっ、校内探し回ったんだからね!」








そう言って微笑みながら

二人がやってきた。








ヒビが入ってしまった愛情も友情も、

全て時間が解決してくれた。




いつかあんな事があったね と

話せるようになるのは

まだもう少し先かもしれないけど、

それでもいい。




私は、この4人でいられる

この空間が大好きだ。








(人1)「そうだ!

せっかくだから、

4人で写真撮ろうよ!」




『おっ! いいねぇ!』








(人1)と仲良くなれたこと、

彼と出会えたこと、

中島に出会えたこと。




いろんな事があったけど、

それでも私の友達でいてくれる

この3人と一緒に過ごせたこと。







全てが私の青春だ。

























(人1)「いくよー!








はい、チーズ!」


























Fin

作者より→←77



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抹茶もち \ ♪♪ /(プロフ) - わぁぁぁぁ、めっちゃいいお話ですね 感動して泣きましたヽ(;▽;)ノ紫月さんのお話大好きです!! (2016年3月22日 13時) (レス) id: f516db3a4f (このIDを非表示/違反報告)
xLuvx(プロフ) - 移行おめでとうございます!!これからも無理せず更新頑張って下さい!! (2015年6月14日 23時) (レス) id: aebc61ec1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫月華恋 | 作成日時:2015年6月14日 22時

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