不思議の国と恋の魔法 (ページ47)

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46 心の奧ページ47

ジミンさんから話を聞いた後、私は、テヒョンさんの様子を見ようとテヒョンさんの部屋に向かった。

ﾄﾝﾄﾝ

『テヒョンさん…？』

テテ「入っていいよ」

ｶﾞﾁｬｯ

部屋に入ると、テヒョンさんがベッドで本を読んでいた。

『寝とかないで大丈夫ですか？』

テテ「うん。もう大丈夫」

良かった…、あんまり長居するのも良くないか…

私は持ってきた、タオルと水を机に置いた。

『じゃあ。』

そう言って部屋を出ようとすると、

テテ「待って、」

手を掴まれる。

テテ「もう少し…側にいて」

手を引っ張られベッドに座らされる。

テテ「あの糸目に話聞いたよね」

糸目…ってジミンさんの事だよね

『…はい』

テテ「そっか～後で怒らないとね笑」

そう冗談っぽく笑ったあと、真剣な顔をした。

テテ「俺は…魔法を使える人間だったんだ。黙ってて、ごめん…」

そんな…

『私も聞かなかったし…テヒョンさんのせいじゃないです。』

テテ「ありがとう。魔法は…便利なものだけど、時としては凶器にもなる。無差別に…人を傷つけてしまう事もある…」

そういうテヒョンさんの顔はあの日の事を思い出しているようだった。

テテ「この世界には、魔力を持って生まれてくる人間が少なくともいる。その人達は、俺と同じように辛い思いもしているかもしれない。」

テテ「俺は、魔力を持って生まれた人が、自由に生きていけるような国を作りたい。」

そう言ってテヒョンさんは微笑む。

テテ「この国に生きる人達は、みんな自由であってほしい…」

テヒョンさん…

テテ「俺がキングになったのは、魔法とかそんなやわいもののお陰じゃない。俺の、俺の実力でキングになった。」

テテ「俺は…俺自身の力で、この国の人達を守りたい。」

『もう、守れてますよ』

テヒョンさんは、もう充分頑張ってるよ…

『テヒョンさんは、もう充分皆の事を守ってくれてます。国民のことを1番に考えて、命懸けて…魔法なんかじゃない…自分の力で守ってくれてます。』

言葉足らずだけど、この気持ちが伝わって欲しい…

お願い…