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ep.71 懐古メモリーズ! ページ45






これはそう、アズール達がミドルスクールの2年生、
グレースはミドルスクール1年生の夏頃の話。




「タコちゃん、コオリウオちゃん!あーそーぼ!」


「「……は?」」




休日の昼下がり、
いつもの蛸壺にその二つの声は響いた。




「こんにちは。アズール、グレース」


「ジェイドフロイド、何故ここに?」


「昨日俺ら、西の方で沈没船見つけたんだぁ〜
一緒に探検しね?」




蛸壺を覗き込むのは少し幼いリーチ兄弟。
覗き込まれるのは
これまた少し幼いアズールとグレース




「嫌ですよ」


「私も嫌」




笑顔のリーチ兄弟とは裏腹に、
グレースとアズールは真顔で突き返した




「えぇ〜、いいじゃん!」


「僕は今日中にこの魔導書の書き取りを
終えなければならないので」


「沈没船よりも目の前の本の方が面白い」


「釣れないですねぇ二人とも」


「そーだよ!休日くらい遊ぼうよ!」




そんな二人の声をガン無視しアズールは勉強に戻り、
グレースはページを進める。

二人が頑なに動こうとしないので
リーチ兄弟は顔を見合わせ……ニヤリと笑い合った




「はいはいアズール、勉強にも息抜きは必要ですよ」


「お、おい!引っ張るな!」




まず、ジェイドがアズールを蛸壺から引っ張り出す




「ジェイド、強引す____ちょっ!


「コオリウオちゃん、
ま〜たこんな分厚い本読んでんのぉ?」


「フロイド、返してよ!」




そしてフロイドがグレースの読んでいた本を掠め取り
蛸壺から誘き出す。




「はい、もう蛸壺には入れさせません!」


「ザンネ〜ン♡」




二人が蛸壺から出たと思うと
リーチ兄弟はサッと蛸壺を通せんぼし、
ギザ歯を見せて笑った




「お前達……」


「はあぁ…もうわかったから。だからその本返して」


「はいは〜い」




渋々頷くグレースを満足げに見て、
フロイドは手に持った本を蛸壺の中に置いた。




「では出発ですね」


「いぇーい!」


「何でこんなことに……」


「同感」




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神崎(プロフ) - 桜澤さん» コメントありがとうございます!私も自分で書きながらグレースちゃんが心配です…!どうか最後まで彼らを見守ってあげてください! (2020年12月27日 9時) (レス) id: 57b89da2fa (このIDを非表示/違反報告)
桜澤(プロフ) - (・ω・`;)=(;´・ω・)アタフタ グレースが心配っ……みんな仲良くなれればいいな……(願い (2020年12月27日 6時) (レス) id: 20b9b01cf5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神崎 | 作成日時:2020年12月18日 23時

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