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そう言って僕らを見るのは
淡い海の色をした昔の記憶を呼び起こさせる
少し潤んだ紺碧の瞳。
「……言ってませんよ」
「よ、良かったぁ」
「言ってたら俺らも
アズール置いて帰るところだったから〜」
「そして金輪際の関係を断ち切るところでした」
「僕も自己嫌悪で死ぬところでした」
理性を失い、
言葉の限りを尽くしてグレースを罵倒した
あの時の貴方でも
あの契約の事は絶対に口にしなかった。
「一応聞くけどさ〜アズール、
グレースへの悪口って、本心じゃないよね」
「……その言葉撤回しろフロイド」
「は？」
「今すぐ！！」
「……わかった、撤回する〜」
“なんで上から目線なんだよ”と、片割れが呟いた
「……本心なわけ無いじゃないですか。
そんな事お前が、お前達が言わないでくださいよ」
「あ〜わかったから！謝る！ゴメンてアズール！」
そう言って更に崩れ落ち、
グズりそうになるアズールを片割れが必死にあやす。
僕はもうすっかり冷めてしまったハーブティーを
一つ口に含んだ。
「しかし今回ばかりは、
グレースが立ち直るのを待つしかなさそうですね」
「そーだよねぇ〜」
「はあぁ…、本当に僕はなんて事を……」
知っている。
アズールのあの言葉が本心でない事くらい、
勢いだけの出任せな事くらい
僕もフロイドも、グレースだって知っている。
……しかしそうですよね。
頭ではわかっていても心がどうにもなりませんよね。
「このまま悩んでてもしょうがないですよ。
今日はアズールだって
体力も魔力も疲れてるんですから、
もう考えるのは止めにして早く寝た方がいい」
「ですが……」
「大丈夫ですよ」
何が大丈夫だ
「きっと…、きっと大丈夫です」
僕も相当疲れてるらしい。
感情に任せて、希望的観測に走るなんて
そんな気休め以下の言葉で慰めてどうする。
そう思い少し自分に腹が立った
後に、あの時の僕は
まるで自分に言い聞かせているみたいだったと
片割れから言われ、更に腹が立った。
．
ep.67 逃走モリバント！→←ep.66 後悔スクリーム！
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神崎(プロフ) - 桜澤さん» コメントありがとうございます！私も自分で書きながらグレースちゃんが心配です…！どうか最後まで彼らを見守ってあげてください！ (2020年12月27日 9時) (
レス) id: 57b89da2fa (このIDを非表示/違反報告)
桜澤(プロフ) - (･ω･`;)=(;´･ω･)ｱﾀﾌﾀ グレースが心配っ……みんな仲良くなれればいいな……（願い (2020年12月27日 6時) (レス) id: 20b9b01cf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 | 作成日時：2020年12月18日 23時
