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ep.48 水中ビギナー! ページ2






あれからリーチ先輩方にオンボロ寮を追い出され
僕とグリムはサバナクロー寮にお世話になっていた。

“時は金なり”と言う朝食時にレオナ先輩から貰った
有難い金言に背中を押され、
僕とグリム、ジャック、エース、デュースは

アズール先輩から貰った魔法薬を飲んで
海の底へ来ていた。




「うわー!一面の珊瑚礁すげー眺め!
ケイト先輩が見たら
“マジカメ映え〜”とか言って撮影しまくりそー」


「ほんとに、すっごく綺麗…」




この世界に来て、色々散々な目にもあったけど
こんな神秘的な光景を見られたのなら
ちょっとだけお得かな、なんて思ってしまった




「ゆっくり景色を楽しんでるヒマはねぇぞ
早いところ、目的の場所へ向かおう」




歩きにくい水中を足で歩いて移動すること数十分、
目的のアトランティカ記念博物館が見えてきた




「ふなっ!足が魚みてーになってる奴らが
いっぱいいるんだゾ!」


「人魚……か?
マジで水の中で生活してる奴らがいるなんて」


「人魚っ!?」


「うわっ!ユウびっくりさせんなよ!」




思わず大きな声を出してしまった。

二人の視線の先を見ると、
確かに僕の思い描いていた人魚がいた。

人魚……。その存在は
絵本と映画の世界だけだと思っていた。

おとぎ話に出てくる、憧れの存在。
それが今、僕の目の前に同じ世界に存在している。

それだけで胸がいっぱいだった。……そんな時、




「あ〜〜♡、来た来た小エビちゃんたち」


「ご機嫌よう皆さん。いかがです?海底の世界は」




僕らの上を何か長い大きな影が横切ったかと思うと、
聞き覚えのある二つの声が降ってきた。




「この声は……そっくり兄弟!」


「正解で〜す」




声も顔も、いつものリーチ先輩方だった。
……しかしいつもとは全てが違った




「あ、あんたら。なんだその姿は!」


「何って、“いつもの姿”だけど?
だって俺達人魚だもん」




衝撃のカミングアウト。
僕の16年間の憧れの存在がめちゃくちゃ近くにいた。




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神崎(プロフ) - 桜澤さん» コメントありがとうございます!私も自分で書きながらグレースちゃんが心配です…!どうか最後まで彼らを見守ってあげてください! (2020年12月27日 9時) (レス) id: 57b89da2fa (このIDを非表示/違反報告)
桜澤(プロフ) - (・ω・`;)=(;´・ω・)アタフタ グレースが心配っ……みんな仲良くなれればいいな……(願い (2020年12月27日 6時) (レス) id: 20b9b01cf5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神崎 | 作成日時:2020年12月18日 23時

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