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そして時は過ぎ
“
『ﾌﾌｯ私の勝ちだね。』
エマ「おわｯA！？今どこから現れたの？」
『んー？後半ずっと、この木の上に居たよ。』
レイ「お前…マジかよ。有りなのかそれ。」
『えー、有りだよね？ノーマン』
ノーマン「…悔しいけど、そうだね。僕としては、これも戦略の一部かな。とは思うよ。」
『だってさ、レイ。』
若干卑怯なきもしていたが、ノーマンが良いとするなら良いだろう。
エマ「もー！私もAみたいに逃げ切りたい！なんでノーマン、あんなに強いの？」
“ 私かけっこじゃ負けたことないのに、鬼ごっこじゃ勝てたことないよ。”
エマが、疑問を口にする。
それに答えたのは、レイだ。
レイ「問題。現状、ノーマンにあってエマに無いもの、なーんだ。」
エマ「え！？いっぱいありすぎて…」
『エマは、ノーマンとただ追いかけっこをしているの？』
エマ「え？」
『鬼ごっこは、足の速さを競うもの？』
エマ「それは……」
助言してあげたつもりだったけれど、上手くいかなかったみたいだ。
レイ「お前にないのは、“ 戦略”だ。身体能力だけなら、確かにエマの方が上だ。でもノーマンは
『そうそう、ノーマンの頭脳はハンパないからねぇ。』
ノーマン「本当に思ってる？」
思ってますとも。
レイ「鬼ごっこは、まさに戦略を使う遊びなんだよ。」
“ 標的がどう動くか。”
“ 鬼がどう攻めてくるか”
レイ「状況を観察・分析し、常に敵の策を読んで利用する思考が必要になってくる。」
“
エマ「……鬼ごっこが？」
『まぁ、あながち間違ってはないよね。』
エマ「Aはどんな戦略だったの？」
戦略…か。そんな大層なものじゃないんだけどな。
『ノーマンは、私達がほぼ森に散ったと考え、森を重点的に探していた。』
エマ「うん。」
『元々は、私も森の奥深くに隠れてたよ。でも、エマと一騎打ちを始めたあたりから、“ これ以上森を走り回られれば私の居場所が見つかる”と思ったんだ。』
“ だから、私は一か八かに賭けた。”
エマ「一か八か？」
『丘に向かう途中、エマ達に遭遇してしまえば私は捕まる。見つからなければ、私は高確率で捕まらない。2分の1の確率に賭けたのさ。』
エマ「それって＿＿」
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作者名：hima | 作成日時：2024年2月26日 21時
