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そろそろ支度しないと遅れるぞ、と男性が言った。
「ほら、これお洋服用意しておいたから着なさい。」
女性は小学校の低学年の子供たちが着るような
洋服を持ってきた。
「…ありがとう。パパ、ママ」
と、言うと2人は1瞬目を見開いたかと思うと
またすぐさき程のように微笑んだ。
洋服に着替え、男性と一緒に私がこれから通うことになる新しい学校へと向かった。
__________
帝丹小学校へ着くとまずは職員室へ向った。
どうやら私は小学2年生らしい。
担任の先生の挨拶や学校の説明やガイダンスは、
殆ど聞いていなかった。
なぜなら、一体今は名探偵コナンの時系列はどうなっているのだろうか
果たしてどのようにしたら生き残り平和な生活が遅れるのだろうか
なんて考えていたからだ。
教室に入るとすぐ先生が私の名前を紹介してくれた。
苗字がわからなくて自己紹介について
悩んでいたのは杞憂だったらしい。
先生に続いて、「…立石 のあ です。
これからよろしくお願いします」
と頭を下げる。
「学校の案内とか、米花町についても教えてあげてね」
と先生が優しく伝えると、みんなは元気よく
「はーい!」と答えてくれた。
不安だらけのこの世界で小学生の純粋な優しさがとても心に染みた。
休み時間になると私の机の周りにはクラスメートが集まってきた。
「前はどこに住んでたー?」
「好きな人いるー?」
「誕生日はいつー?」
「好きなものはなぁに?」
一斉に話しかけられ、とめどない質問が
襲ってきては答えることもままならない。
すると、ある女の子が言った、
「そんなに一気に質問すると、のぞみちゃんわかんなくなっちゃうよ!
わたしは、毛利蘭!これからよろしくね!」
その女の子はこの作品のヒロイン、毛利蘭だった。
「うん、よろしくね。蘭ちゃん!」
「ほら新一も挨拶しなさいよ!」
「…工藤新一、よろしく」
「新一くん…よろしく」
これが私とヒロインとヒーローとの出会いだ。
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作者名:鍋島 | 作成日時:2019年5月25日 23時