俺が君の目になる (ページ21)

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貴方side

私はゆっくり口を開いた

｢引っ越してきた時期はお察しの通りです。
それから3月に事故にあいました。両親は亡くな
って私は目に傷を覆いました。体調によって目の
見え方は異なります。白杖が必要な時もあればそ
うでない時も…でも完治は難しいみたいで将来は
確実に失明すると医者に言われました。｣

北｢そうだったんだ…｣

｢今はこの前言ったアパートで一人暮らしをしてま
す｣

北｢えっ｣

｢驚いたでしょ笑｣

自分でも驚くほどすらすらと言葉が出た

こんなこと誰かに話したことなかったのに…

でも話したあと、少し後悔した

だって松村さんの反応が怖かったから…

北｢高校生で一人暮らしか…すごいね笑｣

｢そんなすごくもないです…
うちは邪魔者扱いで…苦笑｣

北｢なんで？｣

｢うちの両親、駆け落ちしたんですよ…両家ともそ
んなに仲が良くなくて…笑
いくら孫でも二人の子だから面倒みれないって…
なんかおかしな話ですよね笑
しかも目が見えないって言うオプション付き｣

北｢…｣

あぁ引かれたな

私は悟って俯いた

だけどやっぱり松村さんは優しい人

こんなに暖かい人初めてであった

彼はただ

何も言わずに

私の頭を撫でていた