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重岡『俺、朝はパン派なんやけどええか?』
「はい、大丈夫です。」
重岡『あー、また敬語!
タメでえぇ言うたやんか!』
この人はなんでこんなにうるさいんだろうか。
朝からこんなにテンション高いもの?
「…気をつける。」
重岡『んー、でもAちゃん、絶対敬語になる気するんだよなぁ。』
すると、なにか思いついたのか、私の顔スレスレまで顔を近づける。
「え、ちょ、っと、なに!?」
重岡『敬語になったら、キスな?』
そう言って、そのままキスをした。
重岡『このキスはさっきのぶん。』
重岡くんはニヤニヤしながら、自分の席に戻り、パンを頬張る。
「あのさ、重岡くん。」
重岡『なんやぁ?』
「朝ごはん食べたら、家帰るね。」
重岡『ん。
わかった。』
それだけ言い、テレビに視線を移す彼。
そういえば、重岡くんの家から私の家の帰り道わからないや。
「ねぇ、重岡くんの家の最寄りってどこ?」
重岡『は、お前同じやんけ。』
「え、そうなの?
この辺住んでるの?」
重岡くんは、はぁーと深いため息をついた。
重岡『お前は、ほんまにアホやな。
お前の家は俺の3つ上やろ。』
「へ?」
間抜けな声が出た。
「一緒のマンションなの?」
重岡『おん。
何回か俺、Aちゃんのこと見かけたで?』
「うっそ。」
全然知らなかった。
重岡『まぁ、お互い顔見知りでもなかったしなぁ。
でも俺はAちゃんのこと知っとったで。』
「え、そうなの?」
重岡『おん。
神山智洋っているやろ、デザイン課に。
そいつ幼馴染やねん。
それでよく神ちゃんの話に出てくる。』
ほぉー、神ちゃん私のこと話してるのか。
「神ちゃんとは、どれくらいの付き合いなの?」
重岡『んー、小学校からやから、かなり長いで。』
「うわ、なが。」
想像以上に長くてちょっと驚き。
っていうか、いつの間にこんなに仲良く話せてるんだろうか。
さすが営業課。
人の懐に入るのがうまい。
なんて、関心をしているが、彼は紛れもなく私のハジメテを奪った男。
要は、危険人物。
それ以外の何物でもない。
「じゃあ、私はそろそろ。
お邪魔しました。」
洗い物も終わり、荷物もまとめ終わったので、私は重岡くんの部屋から出た。
重岡『なぁ!』
出た瞬間呼び止められ、私は振り向く。
重岡『重岡くんっていうのやめてくれへん?』
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作者名:黎 | 作成日時:2018年1月22日 0時