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「んっ…う…。」
眩しい光を瞼越しに感じる。
重い瞼を開けると、目の前に広がる光。
朝か。
そう思わせるのには充分。
「い…った。」
起き上がろうとすると頭が痛い。
あれ、私どうしたんだっけ…。
思い出そうとしていると、隣で何かが動いた。
『…ん。』
「は?」
私は思わずその光景に二度見をしてしまった。
え、待って待って待って。
どうして私の隣に人がいるの?
いつもと違う朝。
あれ、待って、ここどこ?
ぐるっと周りを見渡すが見覚えのない部屋。
少なくとも私の部屋ではないことがわかる。
『…んっう。』
「え。」
思わず凝視してしまった。
『んっ、…起きたんか?』
呑気にあくびをしている。
『…いつまでその格好でおるん?』
「え、」
彼の言葉が一瞬理解出来なかった。
「っ!!!!!!!」
自分の今の格好を見て驚いた。
私は布団にくるまり、彼を睨む。
嘘でしょ、私この人と…。
『昨日、可愛かったで。』
ニヤッと妖しく笑い、便所便所なんて言いながら、彼は部屋から出て行った。
私はそのあいだにベッドの下に散乱していた服を着る。
そして、ベッドの上で頭を抱えた。
私昨日どうしたんだっけ。
たしか、会社の同期で集まって飲み会行きましょうって流れになったんだよね。
え、待って、あんな子私のところの部にいた?
いや、いなかったよね。
ってことは別の部か。
『お前、まだきょとんとしとんのか。』
「…あの。」
『なんや?』
関西弁…。
「私昨日のこと…その、覚えてないんですけど。」
そう言うと彼は、目を細めて、
『…ほんまに覚えてないん?』
と、私の顔を覗き込むように見る。
「はい。
って、あの!
服来てください!」
下着は付けているが、それ以外は何も纏っていない彼。
『あぁ、堪忍堪忍。』
へへっなんて笑いながら、椅子にかけてあるスウェットに手をかける。
『あーあ、昨日は可愛かったのに、なんも覚えとらんとか、罪な女やなー。
なぁ、Aちゃん?』
ニヤニヤと笑う彼を心底怖いと思った。
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作者名:黎 | 作成日時:2018年1月22日 0時