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裕翔「ごめん。」
A「……………何、が？」
裕翔「………………ごめん。」
A「やだ、裕翔、何謝ってんの？」
裕翔「俺、もう…Aとは付き合えない。」
A「………ちょっと、意味、分かんないんだけど…ねぇ、裕翔。」
指先の感覚がふっ、と、
無くなった気がした。
A「ねぇ、いいから。
浮気、でしょ、ただの。
そんなの、許すよ？…ねぇ、」
謝って、それでちゃんと私を好きだって言ってよ。
ねぇ、裕翔。
だけど裕翔は下を向いたまま、
首を横に振るだけ。
A「…ひ、どいよ…裕翔…。」
なんて裏切り。
好きだ、って言ったじゃない。
可愛い、って。
私だけだ、って。
嘘だった？
いつから嘘だった？
全部、全部嘘だった？
裕翔「……………じゃあ、Aはどうなんだよ…」
A「………え？」
裕翔「一度でも。
本当に、俺のこと好きだ、
って…思ったこと、あった？」
何を、言ってるんだろう。
この人は。
本当に、裕翔のことを好きだ、って？
何で、
そのことを知ってるの？
知ってて、今まで…
2年間、一緒にいたの？
裕翔「…いのちゃん以上に、俺のこと好きだと思ったこと、あったのかよ…」
.
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作者名：環
| 作成日時：2018年5月14日 13時
