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A「………大丈夫？」
裕翔「んー、大丈夫大丈夫。」
花火の場所探しをするために川原を歩いていたけど、裕翔が眠そうに欠伸をした。
昨日は始発の時間まで飲み会だったらしく、
朝から寝ていたらしい。
次の日に来る体質の裕翔は酷くしんどそうだった。
A「また飲みすぎたんでしょー。ちょっとはおさえなよー。」
裕翔「えー？そんな飲んでないけど。」
A「もう学生の元気ないんだから。」
裕翔「うわ！言うなよー、そういうこと。
まだ若いんだよ俺ー。」
A「えー？若く見えなーい。
あ、あそこ空いてる。あそこにしようか。」
ようやく良い場所を見つけて、そこに座る。
時計を見ると開始10分前になっていた。
今年初めての花火。
楽しみだね、と言うと、
裕翔は、んー、と言いながら、
今にも眠ってしまいそうだった。
A「…裕翔、」
裕翔「ん？」
問いかけても私の方を見ない。
前を向いたまま。
肩を叩いて、此方を向かせる。
何どうしたの、って笑うから、
裕翔の腕を少し引っ張った。
そうしたら、いつだって、
裕翔は私に向かって顔を近付ける。
だけど、いつまで経っても裕翔はそうしてくれなくて、私から目を逸らした。
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作者名：環
| 作成日時：2018年5月14日 13時
