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周りから見た私達は、
どういう関係に見えるんだろう。
10人中10人は恋人と答えると思う。
きっとそう思う。
よく見れば慧の左手薬指には指輪はないけれど、
私の薬指には輝く指輪がはめられている。
そして、数ヵ月後には
慧の指にもはめられるはずのもの。
私の薬指の指輪は、
それとお揃いのものへと変わる。
だけど、
そんな些細なことは一見誰にも分からないんだ。
遠回りし続けてきた、私達の10年間。
私達が紡いできた、
不器用で、すれ違いばかりだった物語を。
そして、これから先、続く物語を。
私はしっかりと抱きしめていこう。
慧「…なんか今日信号ひっかかるなー。」
目の前の信号を見ると、青信号が黄色く変わったところで、慧は車の速度を落とす。
丁度、赤信号に変わる頃に車を停車させた。
A「わざとゆっくり走ってる？」
慧「なわけねーじゃん。
……でも折角だから、しよっか。」
A「ばかじゃないの…。」
慧がハンドブレーキを引く。
こんな交差点の信号前。
先頭車両なのに。
私達は、笑いながら
ゆっくり、お互いに顔を寄せた。
シグナルチェンジ
END.
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作者名：環
| 作成日時：2018年5月14日 13時
