シグナルチェンジ…Kei.I… (ページ22)

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その後慧の心配(？)をよそに、
私は難なく私立高校に入学した。

慧に合格したことを伝えたとき、
何かちょっと納得いかないような顔をしていたけど、内心はすごい喜んでくれていたことを知っている。

前に約束した通り、
朝は一緒に登校していた。

遅刻しなそうな日、なんて言っていたけれど
何だかんだ真面目な慧が迎えに来てくれる。

始めは明日一緒に行こー、とか
慧から誘いがあったけど、

しばらく経つともう誘われずとも
慧は朝うちの家の前にいた。

1年以上そうやってきた。

丁度、正門をくぐったときに予鈴が鳴る。

あと5分もあれば余裕で教室までは着くので、
今日も遅刻しないで済みそうだ。

A「ねー、いーじゃん！しよーよー。」

慧「やーだよ。あれ結構こっちしんどいし。Aは乗ってるだけでいいかもしんねーけどさ。」

A「いや乗ってるほうも辛いって！安定感ないし、足つりそうだし、怖そうじゃん。
でもやってみたいー。ねー、お願い！」

慧「うわ、でた。そーやって可愛子振ればいいと思って……あ、裕翔。」

A「あ、裕翔くんおはよー。」

並んで歩いていると、慧の隣から
慧と同じクラスの裕翔君が顔を出した。

私におはよ、と言うと、
ニヤニヤしながら慧の腕をつついていた。