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慧「…うそうそ。
……受かる、でしょ。Aなら。大丈夫。」
A「………へへ、そ、かな。」
慧「…ふーん、そっかー。
そーんなに俺と一緒にいたいんだ？」
A「はっ！？ちっがうよ！そんなわけないじゃん！大体、慧だって受かるか分かんないし、ってそうじゃなくて！い、一緒のとこなんて言ってないし！」
慧「そっかー。」
A「…そーだよ。」
慧「Aー、」
A「なにー？」
慧「こっち、来て。」
私は慧に背を向けていた。
ベッドで雑誌を読む慧に背を向けて、
目の前の画面に目を走らせていたから。
慧の方は見れない。
だって私はゲームをしてるから。
だから、
私はそのまま慧に背を向けていた。
だけど、
後ろで慧の体が動く。
私が寄り掛かっていたベッドが軋んで、
振動が響く。
それだけなのに、鳥肌が立つ。
この部屋は、きっと冷房が効き過ぎている。
思い切ってコントローラーのボタンを押すと、
目の前の画面が止まって、音が小さくなった。
瞬間、急に心臓の音が煩く響き始める。
何なんだ、これは。
ゆっくり、後ろを振り向いた。
慧は私に手を伸ばして
私の冷えた腕を引っ張り上げる。
いつも慧の体は冷たいのに
なんでか今日はやたらと熱くて、
私はまた鳥肌が立ちそうになる。
私は言われるがまま、されるがまま。
壁に寄り掛かって足を投げ出す慧の前に座って、
彼を見た。
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作者名：環
| 作成日時：2018年4月22日 12時
