トルアイアングル...Ryosuke&Yuri... (ページ44)

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「A～」

A「はいはーい、｣

先に軽く返事をして、
前に座る男子生徒二人に頭を下げる。

A｢…失礼いたします。
ごゆっくりどうぞ」

そして、すぐに呼ばれた方へ踵を返した。

A「なに？」

「ね、知念くん、知らない？
ウェイターして欲しいんだけどー、」

A「さあ…？
そう言えば全然見てないけど。
探してこようか？」

「うん、お願い！

あ、ついでにこれ持って行って」

よろしくね、と手を振るクラスメイトに
失笑を返し、教室を出た。

廊下の端っこでスマホの画面を確認する。

A「やっぱり無理、かな…」

涼介「は？Aんとこ、もう文化祭やんの？」

A「うん。
どうする？涼介来る？」

涼介「いつ？」

A「来週の土日」

涼介「……来週？」

A「…なんか用事ある？
全然、無理ならいいよ」

涼介「いや、用事…ってわけじゃねんだけど…

あ、行けそうだったら連絡すんのは？
ダメ？」

A「えー？しょーがないなぁ」

朝から何度もチェックしているのに
涼介からの連絡はない。

ふう、と溜め息を吐いて
スマホをポケットにしまった。