トルアイアングル...Ryosuke&Yuri... (ページ41)

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A「暑い～…」

机に寝そべって、うなり声をあげる。

それを見ていた侑李が溜め息を吐いた。

侑李「外に放り出されるよりマシでしょ」

A「中でも暑いもんは暑いんです。
…も～、私夏弱いんだよ～」

ノートをうちわ代わりに仰ぎながら、
涼しげな侑李を見た。

A「…なんか侑李、涼しげだね」

侑李「ああ、うん。
暑いのは暑いけど、
うなだれてても暑苦しいだけだからね」

辛うじて風も入ってくるし。と侑李は
窓の外に目を向けた。

軽くイヤミを喰らった気がするけど
それは軽く流して、侑李の隣から外を覗く。

A「それにしても、みんな元気だな…」

グラウンドではクラス対抗リレーの予選の真っ最中らしく、キャーキャーと黄色い声援が飛んでいる。

新学期になったかと思えば
すぐに体育祭。
その後は文化祭。

一年で行事が続くこの時期。

勉強も程々に、堂々と馬鹿騒ぎできる機会を逃すはずもなく、うちのクラスでもみんな楽しそうに計画を立てていた。

だけど私は…体育祭は得意じゃない。

いや、体育祭に得意不得意があるのか、
とか分からないけど。
出来ることならずっと応援だけしていたい。

そう思って、
出場種目の少ない裏方の係をかってでた。

まさか、侑李もそうだとは知らなかったけど。