トルアイアングル...Ryosuke&Yuri... (ページ37)

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涼介「あ、A。おっかえり～」

結局、休みだというのに
学校の開いてる時間まで残って
課題をほとんど終わらせた。

普段の授業よりもくたびれて
家に帰ってきた私を待っていたのは
満面の笑みを見せる涼介だった。

「A遅かったわね。
涼ちゃん、ずっと待ってたんだからー」

A「あ、うん……
…いや、なんでうちにいるの？」

ソファに座ってテレビを見ていた涼介。
驚きでうまく頭が働かない。

涼介「よし、花火しよーぜ。花火」

楽しそうに笑って、
涼介は足元の花火セットを持ち上げた。

A「…先に言っといてくれたら
早く帰ってきたのに」

花火を出しながら、
呆れたように言う。

昔から涼介は、
いつも突然何かを思いついて。

私は否応なしに
それに付き合わされるんだ。

涼介の親友、とやらもさぞかし大変だろう。

(そういえば…
こないだも、ドタキャンだったし…)

見たことのない相手に
哀れみさえ覚える。

涼介「ばーか、こーゆーのは驚かすのがいいんだよ。

それにこの前の…
罪滅ぼしも兼ねて待ってた」

A「…へ～ぇ、メッセージとスタンプで謝ったきりお詫びの品一つ寄越してこないから、てっきり忘れてるのかと思ってた！」

仕方がないのは分かっているけど、
腹立つもんは腹立つ。

少しぐらいの意地悪は許してもらおう、

そう思ってキツめの言葉を口に出した。