トルアイアングル...Ryosuke&Yuri... (ページ13)

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青い空にピンクの桜。

教室の窓から見える景色を眺める。

侑李「幽霊でも見える？」

A「え？」

侑李「桜の木の下。
埋まってるって言うでしょ」

埋まっていると言われるものより、
声の主に驚いて目を見開く。

彼は私の前の席に座って、
私と同じように窓の外を眺めた。

A「び…っくりした。
帰ったんじゃなかったの？侑李」

侑李「そのつもりだったけど、
ちょっと思い出して、ね」

A「なにを？」

侑李「A、この後すぐ帰る？」

A「…別に急いでないけど」

質問に質問で返され、
戸惑いながら侑李の横顔をじっと見つめる。

侑李が窓から視線を戻した。

侑李「お花見しない？」

A「……は、？お花見…？」

聞き返した私に
侑李がニッコリ笑って頷いた。

侑李「まだしてないって言ってたでしょ」

A「…言ったけど…」

突然のお誘いに驚いて黙ってしまう。

侑李「…無理なら、」

A「行く！！」

侑李のご機嫌を損ねてしまう前に
返事をかぶせた。

侑李｢じゃあ決まり。先に下行ってるね｣

(…なんだろう。

侑李の言うことは、
何故か聞いちゃうな。)

鞄の用意をして、
侑李より少し遅れて階段を下りて、

そこに広がる光景に顔をしかめた。