検索窓
今日:7 hit、昨日:10 hit、合計:46,301 hit

36 ページ36

.







名前を呼んで、
抱き締めて。



唇を重ねようとしたところで、
私は「風邪が伝染るよ。」と嘘を吐き
顔を横に向けた。



しかし彼は「いいよ。」と言って、キスをした。





拒めなかった。





山田くんがこの間してきた、キスのように。








そして優太の体温を感じながら、
山田くんと、その彼女のことを想った。



彼らもこんなふうに
愛し合ったりするのだろう、と。


自分の立場も忘れて、
胸がチクリと痛んだのを感じた。









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー









マスメディアの効果は予想以上に私を疲れさせた。


職場ではなんとなく嫌な視線を向けられ、
友人からは心配とも好奇とも分からない連絡がくる。





そして山田くん達も当然、
マスコミに追われているようだった。


テレビで見た、彼女の「別れていません。」という
発言だけは確かだった。





婚約中の一般人と、
山田くんが浮気をした。



世間ではそういう共通認識だろう。









私だけは悪くありません、なんて。
そんな顔をしてるように見えるのだろうか。


同僚の女の子に言われた。









「結婚するんじゃないの?何考えてんの?」




A「結婚、するつもりだけど。」





「だけど、何?」









それ以上、私は何も言えなかった。









.

37→←35



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (79 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
270人がお気に入り
設定タグ:Hey!Say!JUMP , 山田涼介   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年9月12日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。