検索窓
今日:1 hit、昨日:10 hit、合計:46,295 hit

26...(side R) ページ26

.







でもあの時、あの瞬間。

俺は見逃さなかった。





Aの薬指が光っていたこと。







結婚した、のか?
すんのか?

どっちだ?



隣にいた男が旦那かよ。








それから胸の奥がずっともやもやしっぱなしで、
自分の中の正直な気持ちに気付かされる。








会いたい。

会って話がしたい。


今の気持ちを正直に伝えたい。









一種の賭けのような思いで、
俺はAに電話をかけた。





番号が変わっていなかったら。

もし、彼女が出てくれるなら。


祈るような気持ちだった。









『…山田くん?』









電話の声は間違いなくAだった。



俺の知っている柔らかい声が、俺の名を呼ぶ。








俺の番号をまだ登録していてくれたこと。


俺だと分かった上で電話に出てくれたこと。



その程度のことが、こんなに嬉しいなんて。
初恋の威力、ってやつかもしれない。









『あ、うん……俺。

えっ……と番号、分かったんだ?』





『……うん。山田くんも。』









正直、電話が繋がった後のことは考えてなかった。






嬉しいと思った次の瞬間、

唐突に緊張がやってきて、
馬鹿みたいに心臓が暴れ出して、



身体が熱かった。









.

27...(side R)→←25...(side R)



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (79 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
270人がお気に入り
設定タグ:Hey!Say!JUMP , 山田涼介   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年9月12日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。