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100...(side H) ページ50
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それまでへらへらして、人をからかうような態度をとっていた薮の目が鋭くなった。
なんだよ。
だって俺の知らないところで、
知らない間に連絡を取り合って、
俺のことを話してたってことじゃん。
前の彼女とのことだって、
全部じゃないけど薮に話したこともあった。
そういうの、全部筒抜けだったってこと？
宏太「……はあ。」
光「んだよ、溜め息つきてーのはこっちだよ！」
宏太「おまえよりあの子の方がよっぽど男らしいわ。武士だし。」
光「なっ……！」
胸ぐらを掴んでいた俺の手を払い、薮は呆れたように溜め息をつくと、教室から出て行った。
あいつの言葉に腹が立ったのに、追い掛けてそれ以上を問い詰める気にはならなかった。
ざわついた教室で俺らのやりとりは、いつもの口げんかとでも思われたのか気付かれた様子はなかった。
薮の少し後に教室を出て、
人気のない階段の踊り場に座る。
ポケットに入っていたスマホを取り出せば、
メッセージが数件。
当たり前だけど、Aからの連絡はない。
並んだメッセージのひとつに
元彼女の名前を見つけた。
操作する指が止まって、
少ししてからそれを開いた。
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作者名：環
| 作成日時：2019年7月17日 22時
